こんにちは、産婦人科医の島津です。
前回11月に出産前の気持ちを書きましたが、その後12月に無事に男児を出産しました!今は一ヶ月健診も終わり子供も元気に大きくなっています。今回は出産の時のことを書いてみます。
前回の記事の中で「最後までなにが起きるか分からない」と書きましたが、全くその通りでした。妊娠10ケ月に入るとむくみはじめ、尿に蛋白がでてきて、血圧が高くなり、妊娠高血圧症候群の診断がつきました。この病気は妊娠初期の胎盤の血管形成が発症に関わると考えられていますが、症状が出てくるのは妊娠というストレスに母親の体が耐えられなくなった状態であり、現在の治療法は妊娠を終了させることだけです。命に関わる合併症が起こることもあるため、私もすぐに入院して分娩誘発を行うことになりました。自分の症状からそうなるだろうな、と予想はしていました。が、いざお産が始まってみると予想以上に大変でした。痛みと疲労と赤ちゃんが大丈夫かという心配が2日間続き、最後は吸引分娩で産ませてもらいました。産んだら楽になると思いきや、産後も熱が出たり、おしっこが出ない尿閉になったり、創や後陣痛が痛かったりと、入院中はいろいろな問題がありました。
でも、今思い返しても一番に浮かんでくるのは子供が産まれた時の感動です。 産声を聞いて、初めて抱いた時の喜びと安堵がとても大きく、出産前後のことはとても幸せな記憶となっています。
妊娠中から出産、産後も先生方やスタッフの皆さんには本当にお世話になりました。担当ではない方もいつも気にかけてくださり、お産にもたくさんの方が立ち会って下さいました。産まれた後にはたくさんの祝福をいただきました。育児はもちろん初めてなので色々アドバイスをいただけたのもありがたかったです。健診から出産まで本当にありがとうございました!